普段私共のお仕事においては、施工と言う役割でありますが、実際に塗料メーカーが作る半製品ものを購入し、そこに手を加えて塗膜となり半をとって完製品となります。それをお客様にご提供しております事が、塗装店としての営みでございます。
平成26年9月某日、今回は日本ペイントの社員様のご協力を得て、沖縄県宮古島市にあります暴露試験場を見学して参りました。(暴露とは風雨にさらすという意味です)
入口の表札です!伺った日は風が強かったです。
ついに来ました!念願が叶いました!
(多分異常なくらい、私はペイントフェチでは無いのかと自覚し始めました)
なぜ見学をさせて頂いたのか?と言う部分でありますが、私自身は原島塗装店にて営業も行い現場作業を行っている他、日本ペイン トの製品を啓発する等のメーカー専属講師も担っております為、同業者様の前にて講義させて頂く以上、暴露の本当の真髄をこの目にしたかった次第でありま す。(注)本来は関係者で無ければ入場は出来ません。
一般的に塗料の暴露試験となりますと、大きく分けて二つの方法があります。
- その一つとして室内で行われるものでは太陽光に見立てた電球を塗膜板にあてて、実際どのくらいで劣化するかを調べる事。
- 二つ目としては野外に塗膜板を設置し、四季を通しての自然現象による経過を見ていくという屋外という実暴露試験があります。
これらの試験においては、艶引きや変色、塗膜の劣化などが分かり、その結果を元に市販される製品として完成に至ると言う事になります。
沖縄県宮古島市にこのような試験場があるのか?と言う理由については、日本ペイントのホームページにも記されています。
世界の暴露試験基準地域とされているフロリダと同程度の緯度に位置し、海洋性亜熱帯気候区高温多湿型気象条件という、塗膜劣化促進には最高の環境です。
さらに当センターは海岸から約100mの距離にあり、塩害による耐食性試験にも適しています。
また、島内には、財団法人日本ウエザリングテストセンターの宮古島試験場もあり、日本における最高の暴露環境であることが認知されています。
加えて、同試験場の汚染因子データを活用することもでき、同じく島内にある宮古島地方気象台の気象観測データを相関分析に活用するなど、当センターは暴露試験に関して最高の立地条件を有しています。
いよいよ本題ですが現地、宮古島ウェザリングセンターのセンター長代理、大宜見さんにレクチャー頂き、日本ペイント商品企画部の石井さん立会のもと、センター内をくまなく回らせて頂きました。
「センター長代理・大宜見さんのお話を真剣に聞く、私、原島でございます」(左)
早速試験体があるところへ移動し、大宜見さんへ質問の連発(右)
詳細は機密な事もあり、この場ではご説明出来ませんが、
- 宮古島にて1年暴露した事が、内地(本州)では何年くらいに相当するのか?
- 同じ製品に対しても、何通りのテストをして製品化されるのか?
- 今まさに使っている塗料の耐久性
など、多くの事を学ばさせてもらいました。この貴重な経験を活かして、引き続き啓発活動頑張りたいと思います。
いくら専属講師の立場とは言え、ご理解ご協力を頂きました日本ペイント様には心よりお礼申し上げます。センター長代理の大宜見さん、商品企画部の石井さん本当にありがとうございました。
商品企画部・石井さんと試験体を見てディスカッション(左)
見学が嬉しくって思わずピースサイン! (右)
後ろに写っている管理棟は、私にとってはTDLのシンデレラ城と同じ(^_-)-☆(左)
商品企画部・石井さんと記念撮影(右)
試験体はとってもカラフルで、これだけでも見ていて感激致しました(左)
宮古島まもる君!またお会いしましょう(右)
最後に、この暴露試験場見学につきましては、宮古島の海は悪天候の為、全く堪能出来ず、しかもトンボ帰りという、まさにこの場を見たかったという事だけの用事で終わりました。日程を多めにとれれば、ぜひまた来たい所に違いはありません。