お家の色を決めるにあたって?!(メンタル編)
お家の色を決める際に、大変難しいことと感じられる方が多いようですが、プロである私達でさえもそう感じます。
難しいと思う理由のいくつかは、
- 既存である小さな色見本帳ではイメージがつかめない
- お家に合った色がわからない
- 自分の好きな色が決めにくい
- 隣ご近所様を意識し無難な色で良いと思ってしまう
- 塗装業者さんが進める(例えば5色の中)枠でしか決められない
などであります。
外壁のベースを決めてくだされば、大抵のアクセント色はご提案できますが、自分の好きな色はお客様にしか分りませんので、プロである私達も難しいと思うのはここの部分であります。
確かに塗料メーカーさんが発行する色見本帳では小さくて分りづらいと思いますし、そのサイズの中で大きなお家の壁面に塗った状態もイメージしにくいと思います。
誰もが本当は「自分の好きな色をお家に塗ってみたい!」そう思っているはずと勝手に申させて頂きますが、「周りに派手な人と思われたくない」「変な人と思われたくない」と思う自分の気持ちが、「無難な色でいいや」「建てた時と同じ色でいいや」と妥協の思いの結果で後悔されている方も多いようです。
当店で施工させて頂いているお客様のお話を伺いますと、実に上記の発想とはかけ離れたスタンスから始まっております。
「本当は誰になんて言われようが好きな色をお家に描きたい」と思っておられるお客様にいくつか私が出会ったお客様の体験例を記させて頂きます。
小さい頃は学校の授業で、たくさんの色鉛筆・クレヨンを使い画用紙いっぱいに絵を書いた記憶がありましたが、年を重ねるごとに”色”の使い方を忘れてしまった。
仕事場では書類に黒文字で書き込み、赤のハンコしか使わない。
ある日子供が書いてくれた自分の似顔絵!大変奇抜な洋服の色。子供に問いかけてみると、その色が私のイメージだそうだ。
忘れかけていた色の楽しさを、ぜひ自分の家に表現してみたい。
そう思って気が付いた時、空のように澄んだ水色のお家になっていた。 いつか自分の背中に翼をつけて空を飛んでみたいと思っていたあの日を思い出した(笑)
45年連れ添っていた主人が昨年亡くなりました。
主人は緑の色が大好きで、今度お家を塗るときは緑にしょうと申してましたが、私は隣近所に恥かしくて顔向け出来ないと思い大反対!
何処にでもありそうな白を塗ってもらいました。
あれから10年、塗り替えの時期になりました。今回は生前叶えられなかった主人の希望である緑を塗ることに決めました。私の心の中では主人が喜んでいる顔と、綺麗にお色直したお家があり、これからもずっと一緒です。
近所の方に「私は黄色が好きなんだけど…」などと相談されるようになり、敬遠していた近所付き合いも楽しくなりました。
人それぞれ生活する中で、軽視しがちなお家のメンテナンスであります。 用も無いのに勧めてくる業者もたくさん蔓延っており、塗装(ペイント)の素晴らしさを知る間もなく、なにか面倒な行事と思ってしまうような傾向もあるようです。 色が与える心の変化は確実に、優雅あるいは余裕の現れであると感じます。
先日、妻とさいたま新都心のフリーマーケットを散策しておりました時に、お客様にぜひ伝えたいと思う詩を書いていた人に出会いました。 まさしくこんな気持ちを今皆様に伝えたいと言う詩を頂きました。 (お名前を伺わなかった事を今でも後悔しておりますm(__)m) メンタルなお家の色決めのヒントにしてくだされば幸いでございます。